7月場所で5年ぶり2度目の優勝を果たした前頭照ノ富士(28=伊勢ケ浜)が、満身創痍(そうい)で15日間を戦い抜いたことを明かした。

千秋楽から一夜明けた3日、リモート会見に出席。両膝の状態について「伸びなくなっていた。表彰式の時に土俵に上がったり下りたりするのはきつかった」と回想。それでも、序二段まで番付を落とした大関経験者は「つらいのは慣れている。そこまでいったらやるしかない」と気迫で乗り越えた。来場所に向けて、千秋楽の1週間後に稽古を再開するのが角界の慣例だが、5日にも始動する考えを示した。「1週間の休みは自分の中で長い。(今場所は)勢いがあった。もっと鍛えないと、今の自分じゃ勝てない」と謙虚だった。