日本相撲協会は5日、東京・両国国技館で大相撲秋場所(9月13日初日、東京・両国国技館)の番付編成会議を行い、王輝(24=錣山)の新十両昇進を決めた。王輝は都内の部屋で、オンラインによる新十両会見に出席。師匠の錣山親方(元関脇寺尾)も同席した。

13年名古屋場所で初土俵を踏んだ王輝は、7年かけて新十両に昇進。西幕下2枚目だった7月場所で、十両朝弁慶を破るなど5勝を挙げて、念願の関取の座をつかみとった。5勝目を挙げた朝弁慶戦を振り返って「素直にうれしいです。今までやってきたことや感謝の気持ちがありました」と笑みを浮かべた。

7月場所は2連敗スタートから5連勝した。2連敗目を喫した時、部屋に帰る際の車内で錣山親方(元関脇寺尾)から「ここから5連勝したら(十両に)上がるぞ」と声を掛けられたという。また「場所前に父親が倒れて、それでリハビリを頑張っている。自分が勝って少しでも元気になってもらいたい気持ちが強かったです」と奮起し、見事に親孝行を果たした。

同学年には大関貴景勝や平幕の阿武咲らがいて「その中で1番になりたいのはもちろんです」と意気込んだ。錣山親方から「ちょっと痛がりの所があるからそこは直して欲しい。あっちこっち痛くなるのは当たり前」と注文されて苦笑いしたが、王輝は「最終的な目標は師匠を超えること。左四つの型を極めていきたいです」と師匠の前で堂々と宣言した。