2敗で優勝争いのトップを並走し、勝ち越しを決めた平幕の3人を、協会トップの八角理事長(57=元横綱北勝海)は相撲内容と合わせ評価した。

今場所の勝ち越し第1号を決めた若隆景(25=荒汐)については「うまい相撲を取っていた」と勢いのある琴勝峰(21=佐渡ケ嶽)を下した一番を評価。続いて登場した翔猿(28=追手風)についても「ノビノビと相撲を取っている」と竜電(29=高田川)を下手投げで転がした勝利を評した。

この2人について「自分の体勢にもっていっている」と、勝負をつけるまでの攻防を評価した上で、前半戦最後の一番で大関経験者の高安(30=田子ノ浦)を、はたき込みで破った阿武咲(24=阿武松)についても「阿武咲も自分の形で相撲を取っている」と、好調3人の共通点を指摘した。

ただ優勝争いは混戦を予想。6勝目(4敗)を挙げた関脇御嶽海(27=出羽海)についても「4敗でも、まだまだ諦めないことが大事。今場所は、どうなるか分からないからね」と最後まで目が離せないことを強調。その上で「優勝争いは(大関)貴景勝に引っ張っていってほしい」と、出場力士で最上位の大関に期待を寄せた。