大相撲11月場所(11月8日初日、東京・両国国技館)の新番付が26日に発表され、秋場所で初優勝を飾り新大関に昇進した正代(28=時津風)がリモートでの会見に臨んだ。

「大関に上がったんだなという感じですね」。真新しい番付表を見て、しみじみと実感がわき上がってきたという。その上で「いつもより緊張感がある気がします。大関に上がったことで、責任が今までとは違う」と話し、会見中に笑顔はなかった。

故郷の熊本に凱旋(がいせん)帰郷後は、合同稽古で横綱白鵬らに胸を借りた。「本来は出稽古で関取衆に部屋まで足を運んでもらっていたが、新鮮な感じでいい稽古ができた。11月(場所)に向けていい経験ができたと思います」。現状についても「順調ですね」と語った。

大関になっても変えないのが「徒歩通勤」。大関になれば車で両国国技館の地下駐車場に乗り入れできるが、正代は「部屋から距離が近いんで、今までも雨の時以外は歩いていた。それは続けていこうと思う」。それには意味があり、「歩きながら体がほぐれるというか、アップになると思っている。ルーティンではないが(今後も)やっていこうと。(不都合があれば)場所中に修正すればいいと思っている」。

大関になっても飾らず、おごらない。「あまり緊張とか強いタイプじゃないんで。まず勝ち越しを目指して、そこから目標を上げていこうと思ってるんで」。目指すは自然体。その中でも「前に出る相撲は徹底していけたらと思う」と力強く誓った。