新十両の大輝が初白星「うれしいというよりも安心」

<大相撲名古屋場所>◇初日◇10日◇愛知県体育館

 新十両の大輝(23=八角)が、再十両の旭大星(26=友綱)を押し出しで破り、関取デビューをうれしい白星で飾った。

 やや立ち遅れたが、低く当たって突き放し、下から圧力をかけ相手を圧倒。常に旭大星を自分の正面に置いて、押し出しで快勝した。

 「緊張の方が強かったので、勝ってうれしいというよりも安心しました」と第一声を口にし、目を細めた。場所に向かう車の中では「もしかして1勝もできないのでは」と不安にかられ、場所入りしてからは同じ新十両で緊張感が伝わった志摩ノ海(26=木瀬)と「やばいですね」「吐きそうですね」と言葉を交わしたほどだ。

 それでも相撲内容を「もっと足を意識して、足から手というイメージで次からは行きたい。今日は手から足。足を先に動かしてから手が伸びれば」と話し、本当に緊張していたのかと思わせるほど、冷静に取り口を振り返っていた。

 緊張の初日を無事に乗り越え、あれほどマイナス思考に陥っていた精神状態も「これで少し楽に出来ます。毎日15日、相撲があるので気持ちの作り方が楽」と、すっかり切り替えられた様子。同期入門の御嶽海や宇良に追いつく態勢を整え、絶好の関取デビューを切った。

 6日目の15日に24歳の誕生日を迎える年男。「15日が誕生日なので中日あたりに呼んでいる」と父明さんを親孝行で招待。その父から誕生日のお祝いに何が欲しいか、とたずねられたが「来てくれるだけで十分。何も要らないよ」と答えたという。毎日の土俵、そこで積み重ねる白星が何よりの親孝行と心得ている。