貴源治「切り替えていきます」2度目十両土俵で黒星

<大相撲春場所>◇9日目◇20日◇エディオンアリーナ大阪

 10代関取を目指す西幕下筆頭の貴源治(19=貴乃花)が、今場所2度目となる十両の土俵で、西十両13枚目の力真(21=立浪)と対戦。寄り切りで敗れた。勝ち越せば新十両昇進を有力にする4勝に王手をかけて臨んだ一番だったが、これで3勝2敗。師匠の貴乃花親方(元横綱)も史上最年少でかなえた10代新十両を、残り2番にかける。

 突き放したかったが、自分より身長で3センチ、体重で8キロ重い190センチ、155キロの力真に組み止められ、右四つがっぷりの体勢に。まわしを強烈に引きつけられての寄りに、体勢を徐々に起こされ、腰も伸びきってしまう劣勢から、反撃できずに寄り切られた。

 「前に出ていないこと」と敗因を挙げる一方で「イメージより体が動いていなかった」とも話した。やはり勝てば新十両有力の大一番を意識して堅くなったのか「(いつもと)少し違った」と吐露した。

 力真には昨年九州場所7日目に3戦全勝同士で対戦し、突き出しで敗れている。当時、東幕下筆頭だった力真は勝ち越しを決め新十両を決めた。それが脳裏にある貴源治は「九州では負けて(新十両を)決められたから(この日は)勝って(自分の新十両を)決めようかなと思ったけど、ダメでした」と悔しさをにじませた。残りは2番。「次、またあります。切り替えていきます」の言葉で締めた。