白鵬、逸ノ城に崩され3敗 亡き父に賜杯捧げられず

逸ノ城に上手投げで敗れた白鵬の頭に観客が投げた座布団が直撃(撮影・野上伸悟)

<大相撲夏場所>◇14日目◇26日◇東京・両国国技館

 横綱白鵬が逸ノ城に負けて3敗となり、優勝の可能性が消滅した。鋭く踏み込んだ立ち合いから左上手を狙ったが「サガリか何かに引っかかった」と取れなかった。自分の体勢を作れず、相手の左上手からの投げに滑るように崩され、左手が土俵に着いてしまった。「ああいう体勢を自分が作りたかった。それが全て」と敗因を分析した。

 逸ノ城とは場所前の時津風部屋への出稽古で胸を合わせ、2勝4敗と苦戦していた。「場所前から良かったからね」と相手の強さを認めていた。4月に76歳で死去して天国から見守る父ジジド・ムンフバトさんへ、賜杯を抱く姿を見せることができなくなったが「頑張りますよ」と千秋楽を勝って締める。