35歳豊ノ島4連勝で再十両有力、取組後に涙腺崩壊

涙をぬぐいながら花道を引き揚げる豊ノ島(撮影・河田真司)

<大相撲秋場所>◇6日目◇14日◇東京・両国国技館

35歳のベテランが関取復帰に大きく近づいた。西幕下筆頭の豊ノ島が、十両常幸龍を上手投げで破り無傷の4連勝。今後の十両陥落者、幕下上位の兼ね合いによるが2年前の秋場所以来の再十両を有力にした。取組後の通路で涙腺が決壊。「泣くつもりはなかったけどホッとして。ケガをして2年間、必ず関取に戻ってうれし涙を流したかった」と胸の内を吐き出した。

2年前の7月、左アキレス腱(けん)を皮下断裂。優勝次点4回、金星4個、三賞10回の最高位関脇の実力者に、2年間の無給生活が続いた。「何度もやめたいと思っては周囲が支えてくれた」。先場所前に沙帆夫人が茨城・鹿島神宮で必勝祈願。今場所前は自分が同神宮に足を運び関取復帰を祈った。「嫁と娘に感謝です。1人だったら続かなかった」と6歳の長女希歩ちゃんにも感謝。さらに勝ち続け確定させる。