貴乃花アナウンスラスト?に貴景勝「細かいこと」

貴景勝(17年12月撮影)

<第77回全日本力士選士権>◇1日◇両国国技館

関取衆でただ一人、貴乃花部屋から出場している小結貴景勝(22)は、2回戦で敗れた。初戦は千代大龍(29=九重)を突き落としで破ったが、2回戦は竜電(27=高田川)に寄り切りで敗れた。

前日9月30日、幕内取組で出場した横綱日馬富士引退相撲で両国国技館を訪れた際、報道陣に「入門した頃から師匠に教えていただいたことを全部、思い出しながら実践したい」「相撲で活躍することで何よりの恩返しにしたい」「心の中では貴乃花親方の根本的な考え方を忘れず、しっかり自分の幹にたたき込んで行こうと思う」などと貴乃花親方(元横綱)や慣れ親しんだ部屋に対する惜別の念などを語っていた。

この日は臨時理事会で、正式に部屋の消滅が決定。それは形式上のことととらえてか「それは分かっていることで、区切りも何もない。きのう話した通りです」と特別な反応は示さなかった。

この日の臨時理事会は午後1時から始まり、30分あまりで終了。貴乃花部屋の消滅が決まった。貴景勝の1回戦の取組は、それから約1時間後だったが、取組前の場内アナウンスの力士紹介は「西方、貴景勝。兵庫県出身、貴乃花部屋」と、部屋名は秋場所のままだった。2回戦以降は、東西の出方としこ名だけのアナウンス。3日から秋巡業が始まるが、力士紹介で「貴乃花部屋」がアナウンスされるのは、この日が最後になるかもしれない。それにも「そんな細かいことは気にしていません。今まで通り、相撲を頑張って磨いていくだけです」と話して引き揚げた。