大相撲春場所(3月10日初日、エディオンアリーナ大阪)で大関昇進が懸かる関脇貴景勝(22=千賀ノ浦)が、一門の連合稽古で大関高安(29=田子ノ浦)と火花を散らした。
4日、大阪・大東市の湊部屋で行われた二所ノ関一門の連合稽古に参加。高安と三番稽古を行い、連続12番取って5勝7敗だった。本場所では過去2勝6敗と負け越している相手に対し、一方的に押し出す場面もあったが「(内容は)普通っす。良くも悪くもない。大関に指名してもらうのはありがたいことだけど、稽古場と本場所は全然違うので」と淡々としていた。
同一門の連合稽古に参加するのは3度目だが、貴景勝の存在感は際立っていた。申し合いでは指名が相次ぎ、関取衆で最多の計23番。3日に大阪市内で行った稽古では、右足裏の状態も懸念して、相撲を取らず基礎運動にとどめた。
この日は「組んだら相撲にならないので、徹底的にまわしをとらせない」ことをテーマに、患部の不安を感じさせない、白熱した稽古内容。「前に出て勝つことは悪いことじゃない。悪くはないで(稽古を)終えることが重要」と、独特な言い回しで稽古を振り返った。稽古を見終えた同じ一門の阿武松親方(元関脇益荒雄)も「押し相撲だけど落ちついている。右足の影響を感じない。足の運びもピタッとしている。(大関に)最も近いんじゃないでしょうか」と高く評価した。
場所前の稽古も、片手で数えるほどの日数しかない。「まわしを外してからの自分の持っていき方が大事。テレビを見ているくらいなら寝る方が100倍いい。リラックスするのも大事だけど、もう1回気合を入れ直したい」。大関とりとなる場所へ、ストイックな若武者が目を光らせた。