白鵬チャクラが開いた?また背後取られるも逆転勝ち

玉鷲(左)に押し込まれながも最後は突き落としで相手を下す白鵬(撮影・清水貴仁)

<大相撲春場所>◇10日目◇19日◇エディオンアリーナ大阪

横綱白鵬(34=宮城野)の動きが加速した。関脇玉鷲(34=片男波)に背後を取られた。先場所も似た体勢になり、黒星を喫したが、同じ轍(てつ)は踏まない。そのままくるりとターンし、窮地を脱し、突き落とした。初日から10連勝は38度目。「まあ(体が)動いてるね」と満足そうだ。

同じく背後を取られて、逆転の小手投げで勝った8日目の栃煌山戦。翌日の朝稽古後「チャクラが開いたんじゃないの?」といたずらっぽく笑った。他の力士がまねできない危機回避能力をオカルトっぽく説明。この日も「チャクラ? そう。ピッとね」と右手の平をひねって笑った。

先場所は10連勝後、御嶽海、玉鷲、貴景勝と3連敗でV逸した。今場所も同じ並びの3連戦だが、2人は下した。きょう11日目に貴景勝に勝てばリベンジは成る。「10日間のような相撲が取れれば、と思います」。1敗は逸ノ城、碧山の平幕2人だけ。42度目の賜杯がくっきり見えてきた。