御嶽海が貴景勝に愛の檄「期待に応えないとダメ」

御嶽海(左)は豪栄道(中央)を土俵際に追い込もうとするも立行司の式守伊之助によってブロック? される(撮影・河野匠)

<大相撲夏場所>◇8日目◇19日◇両国国技館

西小結御嶽海(26=出羽海)が、右膝負傷を抱えて再出場に踏みきって敗れた新大関貴景勝について「痛々しいっすね。でも、出るからには引かれようが何だろうが、お客さんの期待に応えないとダメです」と厳しい感想を語った。

御嶽海は再出場で結果を出した。今年初場所、5連勝で迎えた6日目に左膝上を負傷して7日目から休場したが、再出場した11日目に横綱白鵬を撃破した。最終的に勝ち越しも決めた。貴景勝より前から大関候補と目されて昭和以降2位タイとなる三役連続在位14場所目を迎えている。日頃から「貴景勝は優勝した。認めてます」と公言し、年下のライバルと認めるからこそ“愛の叱咤(しった)激励”が口をついたようだ。

この日は豪栄道に寄り切られて3敗目を喫した。立ち合いから先手をとったものの、相手の後ろに行司が重なり、押しが止まる不運もあった。「何があろうと大関はあそこで残った。負けは負け」。鶴竜、栃ノ心が敗れて全勝が消えただけに「しっかり勝って、2敗で折り返したかったなあ」と残念そうだった。