白鵬、鶴竜が無難に5連勝 栃ノ心は元気なく5連敗

遠藤(左)を小手投げで破る白鵬(撮影・前岡正明)

<大相撲名古屋場所>◇5日目◇11日◇ドルフィンズアリーナ

幕内前半戦の土俵を、24歳の若手コンビが盛り上げている。幕尻の西前頭16枚目・照強(伊勢ケ浜)は、腰の重い矢後(25=尾車)を多彩な動きで翻弄(ほんろう)し最後は押し出した。

西前頭7枚目の友風(尾車)も、日体大の先輩にあたる妙義龍(32=境川)を、右四つに組み止められながら左からの強烈な小手投げで破った。4日目終了時点で2横綱とともに無傷だったこの2人が、初日から白星を5つ並べた。

その両横綱も、無難に全勝をキープした。白鵬(34=宮城野)は過去9勝1敗の遠藤(28=追手風)を、土俵際まで押し込まれたが余裕で残し、小手投げで下した。鶴竜(33=井筒)も碧山(33=春日野)を、上手出し投げで破り5戦全勝とした。

大関陣は、復帰の栃ノ心(31=春日野)が朝乃山(25=高砂)に元気なく寄り切られ5連敗。朝乃山は横綱、大関戦を終え2勝3敗で序盤を乗り切った。1敗の高安(29=田子ノ浦)は、新三役の小結阿炎(25=錣山)を押し出して1敗を維持した。豪栄道(33=境川)は、やはり新三役の竜電(28=高田川)を寄り切って、再び白星先行の3勝2敗。竜電は横綱、大関戦を終え、朝乃山同様、2勝3敗で中盤戦に向かう。

1年前の名古屋場所で初優勝した御嶽海(26=出羽海)は北勝富士(26=八角)に、はたき込みで敗れ2敗目(3勝)を喫した。新入幕で西前頭10枚目の貴源治(22=千賀ノ浦)、同14枚目の人気力士・炎鵬(24=宮城野)は、ともに勝って1敗をキープした。5日目を終え全勝は鶴竜、白鵬の両横綱と、平幕の友風、照強の4人で変わらない。