引退か続行か、嘉風は「葛藤してると思う」尾車親方

嘉風(2018年1月17日撮影)

関取最年長の37歳で、大相撲の西十両7枚目の嘉風(尾車)が、現役を引退する可能性が出てきた。秋場所(8日初日)の取組編成会議が6日、会場の東京・両国国技館で行われ、嘉風の休場が発表された。

嘉風は出身の大分・佐伯市で行われた6月の合宿で右膝を痛めて手術し、7月の名古屋場所に続き2場所連続休場。師匠の尾車親方(元大関琴風)によると現在も入院中で、途中出場は極めて難しい。全休なら幕下陥落が確実。最高位関脇で現役最多タイの金星8個の実力者は今、引退か現役続行かの決断を迫られている。

尾車親方は「あそこまでやった男。三段目とかに落ちても取ると言うのか、引退を申し出るのか。『自分でじっくり考えなさい』と本人に任せている。今は葛藤していると思う」と、現状を説明した。一方で11月の九州場所に出場できる保証もなく「37歳。下からまた上がるのも大変。それを見たい気もするけど…」。引退もやむなしと覚悟した師匠は寂しそうに語った。