シンバ級「心配ないさ~」で北勝富士が白鵬から金星

白鵬(左)は北勝富士に寄り切りで敗れる(撮影・小沢裕)

<大相撲秋場所>◇初日◇8日◇両国国技館

東前頭筆頭北勝富士(27=八角)が「心配ないさ~♪」と横綱白鵬から金星を奪取した。立ち合いで左張り手を食ったが、ひるまず、流れで右を深々と差し込むと一気に前へ。倒れ込みながら、寄り切った。

「差させないのは良かったけど、差しちゃったのは良くないんですよ。でも、ああなったら行くしかない。止まったらゲームオーバー」。白鵬から昨年初場所以来2個目の金星だ。

自称「劇団四季力士」である。自分と顔の似た芸人・富沢のいるサンドウィッチマンなどお笑い大好き力士だったが、昨年、ひょんなことでハマッた。

「全然興味なかったけど“チケットあるから行かない?”と誘われて」

行ってみて、生の迫力に大興奮。リトルマーメイド、アラジンなど片っ端から足を運び、今や立派なヘビーリピーター。お気に入りは「ライオンキング」で今場所前に6度目の観劇。主役シンバの有名なフレーズ「心配ないさ~♪」とばかりに、通算6個目の金星に結びつけた。

「巡業で横綱(白鵬)に胸を出してもらい、重さや粘りを染みつけた部分はある。最近は“土俵際までは押せる”と自信になっていました」。

2日目も横綱鶴竜戦。土俵という舞台で、ライオンのような雄々しく2日連続の金星を狙う。