勢4場所ぶり勝ち越し「まだまだ最後まで取りきる」

蒼国来(左)を激しく攻める勢(撮影・鈴木正人)

<大相撲秋場所>◇10日目◇17日◇東京・両国国技館

三役経験者の西十両12枚目勢(32=伊勢ノ海)が、7連勝で8勝2敗と勝ち越しを決めた。3歳年上のベテラン蒼国来に右差しを許してもらえず、我慢の展開となり、右から3度目の小手投げで白星を手にした。

「蒼国来関はうまいですから。巡業で一緒にトレーニングをしたり、尊敬してます。まわしが取れず、組めずとなって、ああなったら思い切りいくしかないと思って」。強引な攻めを結果に結びつけた。

勝ち越しは幕内だった初場所以来4場所ぶり。「まだまだ、最後まで取りきらないとね」。春場所で左脚膝下に患った蜂窩(ほうか)織炎の影響を「まだ治っている過程」と言いつつも「“勝ちたい”でなく“攻めよう”という気持ちが続いているのがいいですね」と口調は軽やかだった。