北勝富士「気持ち切り替えられた」6連敗から4連勝

北勝富士(左)は押し出しで朝乃山を下す(撮影・加藤諒)

<大相撲秋場所>◇11日目◇18日◇東京・両国国技館

東前頭筆頭の北勝富士(27=八角)が、年上の意地を見せつけた。

優勝争いに絡む西前頭2枚目朝乃山(25=高砂)を押し出して5勝6敗。のど輪と両ハズで朝乃山を完全に押し込み、土俵際で逃れようと横に動かれても慌てずに対応した。北勝富士にとって朝乃山は同じ高砂一門で、巡業の支度部屋でも隣同士に座ることが多い。手の内も知る相手に、この日は厳しい相撲を見せた。「最後少し決めきれなかったけど、下から低くいけた。我慢して我慢して、圧力をかけられて良かった」と、淡々と振り返った。

初日に横綱白鵬から金星を獲得しながら、2日目から6連敗。8日目の小結阿炎戦で納得の相撲を取り「あそこでしっかり気持ちを切り替えられたと思う」と、打って変わって4連勝中だ。先場所は西の筆頭で9勝の好成績。誰もが認める上位力士だが、今場所は貴景勝の関脇陥落などにより三役復帰はかなわなかった。劇団四季が大好きで、支度部屋では「ライオンキング」のバスタオルを使用。「お気に入り」というバスタオルを腰に巻きながら「1日一番、明日も集中していく」と、気を引き締めていた。