炎鵬「思い切っていった」2場所連続勝ち越し王手

取組後に元安美錦の安治川親方(右)から声を掛けられる炎鵬(撮影・小沢裕)

<大相撲秋場所>◇11日目◇18日◇東京・両国国技館

人気の西前頭11枚目炎鵬(24=宮城野)が、2場所連続の勝ち越しに王手をかけた。

大関経験者の東前頭7枚目琴奨菊(35=佐渡ケ嶽)を破って、7勝4敗とした。立ち合いすかさず潜り込んで左下手をつかむと、その下手で振りながら右前ミツ。琴奨菊が体勢を立て直そうとしたタイミングで、素早く寄り切った。

テレビで見ていた遠い存在の力士から白星を奪い、実感が湧かない様子だった。「まだ信じられない。不思議というか、まだ(勝利を)受け入れられていない」。立ち合いからすぐに潜り込むことで、琴奨菊のがぶり寄りを封じたが「無我夢中で緊張していた。イメージ通りとかじゃなく、思い切っていっただけ」と、無心でつかんだ1勝だった。

勝ち越しに王手。新入幕だった夏場所から名古屋場所にかけて、給金相撲で9連敗を喫したが、今場所は1発で決める覚悟だ。