千賀ノ浦親方 貴ノ富士に関し「いろいろと心配」

土俵脇で稽古を指導する千賀ノ浦親方

日本相撲協会から自主引退を促されている、十両貴ノ富士(22)の師匠の千賀ノ浦親方(58=元小結隆三杉)が8日、東京・台東区の部屋で稽古を指導後、報道陣に対応した。

協会の理事会が自主引退を促すことで決議したのが9月26日。翌27日に貴ノ富士は会見で決議に対して「受け入れられません」と話し、その後は膠着(こうちゃく)状態が続いている。

千賀ノ浦親方はこの日、師匠の判断で引退届を提出する可能性について「まだ、それは考えていない。話し合って、自分から出す方向に持っていってあげたい」と、あくまで退職金などを受け取ることができる、自主引退を自らの意思で選択するよう説得したい考えを語った。

前日7日に協会はこれまでの経過を発表した。千賀ノ浦親方の電話に、貴ノ富士が出ないなどの状況が明かされ、貴ノ富士側の弁護士は今月11日までに意向を文書で回答するとしている。

千賀ノ浦親方は「まだ私の弟子ですから。いろいろと心配です。電話で話すことではない。顔を合わせて、面と向かって話さないと。弟子と師匠ですから。何で会ってはいけないのか」と、最近住むようになったという貴ノ富士のマンションを何度訪れても対面がかなわず、さみしそうな表情を見せていた。