朝乃山、4敗喫し大関は「もうないなと」一問一答2

一夜明け会見で記者の質問に答える朝乃山(右)。左は高砂親方(代表撮影)

大相撲春場所で11勝を挙げ、大関昇進を確実にした関脇朝乃山(26=高砂)が23日午後、大阪市内の部屋で一夜明け会見に臨んだ。新型コロナウイルス感染拡大の影響で代表者による取材のみ。春場所は史上初の無観客開催で行われたが、一夜明け会見も異例の形で行われた。

一問一答の「その2」は以下の通り。

-そして、いよいよ横綱戦。白鵬関との取組前の気持ちは

朝乃山 胸を借りるつもりで思い切り行こうと決めていました。

-横綱の相撲は

朝乃山 終わってみれば集中力と気迫で負けていました。

-白鵬関の壁は今場所も厚かったか

朝乃山 何も出来なかったのが悔しいです。

-これで残念ながら3敗になり、星の数では落とせない状態で鶴竜戦に臨んだ

朝乃山 鶴竜関戦も同じく胸を借りるつもりで思い切って行こうと決めていました。

-前に出る相撲が取れていたと思いますが

朝乃山 前には出ているけど、やっぱり上手を取れなかったですし、焦っていた自分があったかもしれないです。

-物言いがついて待っている時の心境は

朝乃山 何も考えてなかったです。

-負けたら4敗だ、という気持ちはその時は

朝乃山 特に考えてなかった。あの相撲はやりきったので、悔いはなかったです。

-さすがに4敗で気落ちしているかと思ったが

朝乃山 4敗目はしましたけど、まだ千秋楽の残り1番もあったし、勝っても負けても来場所につながる相撲を取るだけだった。

-その時は「大関」が頭の中から消えかかったりはしなかったか

朝乃山 自分の中では、もう(昇進は)ないと思っていた。あとは千秋楽、悔いのないよう思い切り行こうと決めていました。

-では千秋楽の大関戦は切り替えられた

朝乃山 もう切り替えて行きましたね。

-その貴景勝戦も前に出た

朝乃山 そうですね、押されはしましたけど、左上手を取れて、そこから自分から前に前に攻めることが出来ました。

-勝った瞬間は

朝乃山 前に出て勝てたのは良かったですね。

-終始、前に出る相撲だった。たとえば立ち合い動いて左を取りに行くとか場所中、考えたことは

朝乃山 真っ向勝負なので、当たって前に前に攻めるだけです。

-その相撲を貫けたと言うこと

朝乃山 はい。

-取組後、臨時理事会の招集が要請された。それを聞いたときは

朝乃山 う~ん、決まったんだなあとは思いました。

-もう大関はないかなと4敗目に思っていたが

朝乃山 目安に届かなかったので、もうないなと自分で思っていました。

-なぜ、目安といわれる数字に届かなかったのに、この結果になったと思うか

朝乃山 う~ん、相撲内容が評価されたんじゃないですかね。

-実際にどんな相手でも真っ向からぶつかった内容を評価されてのもの。それを聞いてどう思うか

朝乃山 そう評価されたのは、すごくうれしかったです。

-富山県からの大関は何年ぶりかはご存知ですか

朝乃山 111年ぶり。

-太刀山関以来だが

朝乃山 少しは太刀山さん、に近づける一歩に踏み出したという感じですね。

-地元での盛り上がりは伝わっているか

朝乃山 たぶん今は、すごいことになってるんじゃないですか。

-テレビなどで祝福する声が上がっている

朝乃山 本当にうれしいです。やっぱり地元の声援が一番、力になりますので。