照ノ富士1敗守る、優勝争いは「後からついてくる」

照ノ富士(後方)は松鳳山を引き落としで破る(撮影・足立雅史)

<大相撲7月場所>◇10日目◇28日◇東京・両国国技館

序二段から幕内復帰を果たした大関経験者の東前頭17枚目照ノ富士(28=伊勢ケ浜)が1敗を守った。動き回る松鳳山を警戒し、立ち合いで待ったを求めた。「ちょっと迷っちゃって。右側に構えていたから何をするか迷って、それで1回待ったをした」。立ち合いが成立すると、まわしには手が届かなかったが、足を止めず圧力をかけて引き落とした。

前日9日目に幕内では3年ぶりとなる勝ち越しを決めた。師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)には「今までやってきたことをやれ。ここからけがしても仕方ない。怖い相撲を取らないように」と声をかけられたという。

新大関の朝乃山と1敗で並び、全勝の横綱白鵬を追いかける。「そういうの(優勝争い)は後からついてくる。1日一番、明日の相撲に集中するだけ」。無心を貫いた先に、5年ぶり2度目の賜杯が見えてくる。