新入幕の翔猿2敗守る 照ノ富士は敗れて3敗目

竜電(右)を破った翔猿(撮影・丹羽敏通)

<大相撲秋場所>◇10日目◇22日◇東京・両国国技館

新入幕の東前頭14枚目翔猿が、竜電を破って勝ち越しを決めた。右を差して頭をつけ、左手で竜電の右脇腹を押さえながら好機をうかがった。左を深く差して結び目をつかむと、力いっぱい振って下手投げで転がした。2敗を守りトップで終盤戦へ。新入幕が10日目を終えてトップに立つのは、07年秋場所の豪栄道以来となった。

7月場所で初日から13連敗した西前頭9枚目阿武咲は、同じ二所ノ関一門で大関経験者の高安を破って勝ち越し。幕内3場所目の西前頭8枚目若隆景も、好調の琴勝峰を下して2場所連続で勝ち越した。

三役力士らも意地を見せた。大関貴景勝は、新関脇の大栄翔を下して勝ち越し。関脇正代も、昨年九州場所以来の対戦となった照強を下して勝ち越した。貴景勝、正代、若隆景、阿武咲、翔猿の5人が、2敗で並走して終盤戦に臨む。

2場所連続優勝を狙う東前頭筆頭照ノ富士は、隆の勝に負けて3敗に後退。3敗の大関朝乃山は、霧馬山の休場により、今場所2度目の不戦勝で7勝目を挙げた。3敗の朝乃山、照ノ富士が2敗勢を追いかける。