白鵬厳しさ「大相撲の恩返し」貴景勝に15番13勝

白鵬(左)と三番稽古する貴景勝

大相撲の横綱白鵬(35=宮城野)が20日、東京・両国国技館の相撲教習所で行われた合同稽古で、初場所(来年1月10日初日、両国国技館)で綱取りに挑む大関貴景勝と三番稽古を行った。貴景勝はすでに他の関取衆と申し合い稽古をしていたため多少の疲労感があったが、11月場所で優勝した勢いある相手に15番取って13勝。横綱の厳しさを見せた。

三番稽古に指名する予定だった小結照ノ富士が欠席したため、貴景勝を指名したという。「(貴景勝は)先場所優勝ですからね。いい稽古ができたと思います」と手応えを口にした。ここまでの3日間で、平幕の阿武咲、小結高安、大関貴景勝と三番稽古をするなど、充実の稽古ぶりを見せている。

右膝負傷などにより3場所連続休場中で、11月場所後には横綱審議委員会(横審)から「注意」の決議を下されるなど、初場所出場に注目が集まっている。その状況での貴景勝との三番稽古とあって「次を育てるという私の役目、大相撲の恩返しになると思う。今日の稽古も生きてくるんじゃないかな。自分自身もそうだけど」と綱とりに挑む貴景勝の壁になることで、相撲界の将来や自分自身につながると考えている。