照ノ富士二本差されても力でねじ伏せ貫禄勝ち「きめていたから安心」理事長

若隆景(手前)を攻める照ノ富士(撮影・鈴木正人)

<大相撲秋場所>◇6日目◇17日◇両国国技館

全勝の横綱照ノ富士(29=伊勢ケ浜)が、返り三役を目指す若隆景(26=荒汐)に、二本差されて食い下がられながらも力でねじ伏せ6勝目を挙げた。

前日の霧馬山に続き、食い付かれるとうるさい相手との対戦に、協会トップの八角理事長(元横綱北勝海)は「きのう(の霧馬山戦)もジックリ見ていったけど、あまりジックリ見すぎると食い付かれる。そこは難しいところだが、早めに胸を合わせたいだろう」と立ち合いの前に話していた。予想どおり、二本を差され頭を付けられた照ノ富士だが、両腕を抱えるようにしながら、最後は右から小手で振るように圧力をかけ、きめ出しで仕留めた。

若隆景については「差して前に出たけど、まともすぎた。横に出たかった。(差した)どちらかは前みつを取りたかっただろう」と心中を推察。貫禄勝ちの照ノ富士については「二本差されて、まずいなと思っただろうが(若隆景の両腕を)きめていたから安心した」と盤石ぶりを評価していた。