八角理事長「ここまで連勝で来たのができすぎ」師匠として育ててきた初黒星の北勝富士を冷静分析

八角理事長(元横綱北勝海)(2020年4月3日撮影)

<大相撲秋場所>◇10日目◇20日◇東京・両国国技館

優勝争いで7日目から単独トップを走っていた全勝の北勝富士(30=八角)に土が付き、1差で追っていた玉鷲(37=片男波)が勝って9勝目。優勝争いは、この1敗の2人が並走し残り5日の後半に入る。

報道陣の電話取材に応じた日本相撲協会の八角理事長(元横綱北勝海)は、両者の違いについて分析。後続に2敗が2人いるなど混戦に変わりはないが、まず玉鷲については「優勝経験があるだけに肩に力が入っていなくて一番、ドッシリ構えているように見える」と感想を述べた。大関御嶽海(29=出羽海)に押し込まれながら、右から逆転のすくい投げで勝った相撲内容にも「余裕がある。(相手を)はたいて巻き込むあたり、長年やって体に染み付いたものだろう」とベテランの味を褒めた。

一方、師匠として育ててきた北勝富士については「ここまで連勝で来たのができすぎ。一生懸命にやっているんだから、自分が持っている力を全部、出し切って悔いのないように取ってほしい」と冷静な口調で語った。2差の3敗にも4人が続く状況とあり、この時点での優勝を占うのは「まだまだかな。もう2、3日みてみないと(分からない)」と時期尚早とした。

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