伊勢ケ浜親方が指導普及部副部長として役員待遇委員に 昨年末、弟子の暴力行為発覚で理事辞任

伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)(2021年7月21日撮影)

<大相撲初場所>◇5日目◇12日◇東京・両国国技館

弟子2人の暴力行為が発覚して昨年末に理事を辞任した師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)が、役員待遇委員に2階級降格したことが12日までに明らかになった。日本相撲協会のホームページの職務分掌で更新され、新たな職務は指導普及部副部長。理事辞任前は番付や取組編成の責任者である審判部長の要職を務めていた。

暴力事案について報告されたのは、昨年12月26日の臨時理事会。発表によると、暴行があったのは同年4月下旬から8月上旬。幕下以下の力士2人が、別の幕下以下の力士1人に角材で1回殴打したり、腹部をげんこつで4~5回殴った上、腹部を2回くらい踏みつけた。さらにちゃんこ鍋の湯を背中にかけてやけどを負わせた。被害者の親族や本人から11月に同協会に相談が寄せられて発覚。暴行を働いた力士のうち1人は初場所から2場所出場停止処分となり、もう1人は同親方が引退届を提出した。

伊勢ケ浜部屋では17年に元横綱日馬富士の傷害事件が起き、同親方は理事を引責辞任。20年に復帰したが再び暴力行為が発覚した。