関取最長身204センチ北青鵬に八角理事長「雰囲気持っている。三役陣もうかうかしていたら…」

八角理事長(2020年3月撮影)

<大相撲夏場所>◇10日目◇23日◇東京・両国国技館

関取最長身の204センチで、スケールの大きい相撲で館内を沸かしている東前頭11枚目の北青鵬(21=宮城野)が、1敗の明生(27=立浪)をパワー満点の相撲でねじ伏せ、トップの照ノ富士、朝乃山に1差でピタリとつける2敗をキープ。新入幕だった先場所から2場所連続の勝ち越しを決めた。

2日前には全勝だった朝乃山に土をつけ、この日も優勝争いでトップを走る明生に土をつけた。右へ変化して命綱の右上手をガッチリつかむ。明生の鋭い出足に、徳俵でつま先立ちの崖っぷちも、強靱(きょうじん)な足腰で残し、なおも寄られた正面土俵で体を開き、豪快な上手投げでねじ伏せた。

将来性抜群の相撲に、報道陣のリモート取材に応じた日本相撲協会の八角理事長(元横綱北勝海)は、最初こそ「立ち合いで上手が欲しいから変わるしかない、というのは寂しい。突っ張りを覚えての上手なら、すぐに上位に上がれる。まわしを取れば強いんだから」と少しばかり注文を出した。

ただ、その後は将来性を想像して“お褒め”の言葉を並べた。「性格も臆することなく末恐ろしい。(大物の)雰囲気を持っている。何より物おじしないのがいい。将来的には立ち合いも良くなる。三役陣も、うかうかしていたらアッという間に(番付を)抜かれる」。そして今場所の優勝争いについても「十分、ある得るでしょう。勢いを感じる」と逆転優勝の可能性もにおわせた。11日目は関脇若元春(29=荒汐)と対戦。優勝争いのダークホースに一躍、名乗りを上げた。

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