新大関霧島、兄弟子鶴竜の引退相撲で太刀持ち 断髪式前に昇進の約束果たす

23年5月31日、大関昇進伝達式後の記者会見で師匠のしこ名「霧島」への改名を発表し色紙を持つ霧馬山

<大相撲:鶴竜引退相撲>◇3日◇東京・両国国技館

霧馬山改め新大関霧島(27=陸奥)が、縦横無尽の活躍で兄弟子の引退相撲を盛り上げた。

まずは髪結い実演のモデルを務め、詰めかけた観客の前で堂々たる姿で全うした。時折、笑みを交えながら手を振ってファンの声援に応えた。続いて行われた横綱最後の土俵入りでは太刀持ちを務めた。髪結いの時とは一転し、終始真剣な表情のままミスなく大役を務め上げた。

場所前から兄弟子の節目に花を添えたいと公言していた。「鶴竜親方の断髪式の前に大関昇進をする」と同親方と交わした約束を果たした。しこ名も霧馬山から霧島に変えて引退相撲に参加している。

◆霧島鉄力(きりしま・てつお)本名ビャンブチュルン・ハグワスレン。1996年4月24日、モンゴル・ドルノドゥ生まれ。体験入門を経て15年夏場所で初土俵を踏み、19年春場所で新十両昇進。20年初場所で新入幕。優勝1回、技能賞3回、敢闘賞1回。愛称は「ハグワ」。好きなアーティストは長渕剛。得意は左四つ、寄り、投げ。186センチ、143キロ。