<大相撲九州場所>◇千秋楽◇26日◇福岡国際センター
大関霧島(27=陸奥)が、年納めの九州場所を制した。熱海富士が敗れた時点で優勝は決まっていたが、結びで大関貴景勝を突き落としで破り、自身初の13勝目を挙げ、今年春場所以来4場所ぶり2度目の優勝。大関昇進後初めて賜杯となった。来年の初場所(1月14日初日、東京・両国国技館)で綱とりがかかる。
14日目に2敗同士の直接対決で熱海富士を圧倒し、今場所初めて単独トップに立った。千秋楽では貴景勝を寄せ付けず、年間勝利数は62勝に到達。年納めの九州で、2度目の優勝と年間最多勝の称号という輝かしい栄誉を受けた。
周囲からは実りの多き1年に映るが、順風満帆だったわけではない。新大関の名古屋場所でけがで休場を余儀なくされて負け越し、秋場所はかど番を経験。九州場所に臨むに当たって関取衆と40番近く稽古を取るなどして仕上げてきたが、「本当に強くなったのか分からない」と本音をのぞかせた。決して弱気なわけではない。昇進伝達式後の会見で訴えた、さらなる高みへの決意が自己を戒める。
来年4月に定年を迎える師匠の陸奥親方(元大関霧島)の最後のご当所場所で役目を果たした。現役時代に九州場所で優勝経験がなかった同親方からも「霧島のしこ名で九州場所を優勝してくれたらうれしいし、その名で一つ上(横綱)にいってくれたら。こんなにうれしいことはないね」と期待を一心に受ける。「努力はここで終わりということはない。稽古を積み重ねるしかない」とエールを送られた。
江戸時代から数えて73人しかいない横綱。番付の頂点を目指すために、霧島はここで満足したらいけないと心に誓う。「強いと思ったら、そこが限界。もっとできる」。年始めの初場所が自身にとって初めて綱とりがかかる。2カ月後にさらなるパワーアップした姿を見せる。【平山連】