大の里に快進撃の予感!幕内デビューで余力十分、武将山に完勝「特に緊張はなかった」

はたき込みで武将山(下)を破った大の里(撮影・たえ見朱実)

<大相撲初場所>◇初日◇14日◇東京・両国国技館

能登半島地震の被災者に希望の光を届けた。石川・津幡町出身で新入幕の大の里(23=二所ノ関)が、快進撃を予感させる余力十分の白星で、幕内デビューを飾った。192センチ、182キロの堂々たる体格で、鋭い立ち合いの武将山を受け止めた。押し込まれかけたが懐の深さを生かし、体を左に開いてはたき込み。昭和以降3位のスピード出世となる、所要4場所(1位は遠藤と伯桜鵬の同3場所)での新入幕にも「特に緊張はなかった」と冷静に振り返り、大物感を漂わせた。

使命感が緊張を忘れさせていた。故郷に地震が発生して3日が経過しても「地元はまだガス、水、電気が止まっている」と、実家との連絡もままならず、落ち着かない日が続いた。故郷は内陸だが「能登が好きなんです。海がきれいで景色もいいので悲しい。頑張っている姿を見せることが一番」と、特に被害が大きかった地域に思いをはせた。故郷に1つでも多くの白星を届けると心に誓った。

幕内力士として初めて立った土俵では、出身地をアナウンスされると大声援で迎えられた。「本当に歓声がすごかった。ありがたかった。それに負けないように思い切って取ろうと思った」。無我夢中だった。

この日は最後に引いたが稽古では格上にも引かなかった。4日には大関経験者の朝乃山に3勝1敗。6日には大関霧島に1勝4敗だったが、勝った一番は完勝だった。師匠の二所ノ関親方(元横綱稀勢の里)の方針で、今は立ち合いの圧力を強化中。まだ四つ相撲を教わっていない原石の状態ながら、存在感を発揮している。「反省点は多いけど勝ちをもぎ取った。また明日は切り替えて臨みたい」。日体大で2年連続アマチュア横綱の大器が、故郷を背負って戦う。【高田文太】

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