4場所ぶり9度目Vの照ノ富士に「横綱としての責任感と使命感が発揮された」と横審の山内委員長

初場所優勝を知らせるポスターを持つ横綱照ノ富士(撮影・平山連)

日本相撲協会の諮問機関、横綱審議委員会(横審)は29日、東京・両国国技館で定例会合を開き、初場所を13勝2敗で制し4場所ぶり9度目の優勝を飾った横綱照ノ富士について、山内昌之委員長(東大名誉教授)は「横綱としての責任感と使命感が発揮された」と評価した。

照ノ富士は腰痛などによる3場所連続休場明けで出場に踏み切ったが、7日目までに平幕の若元春と正代に2敗を喫する前半戦は苦しかった。尻上がりに調子を上げ8日目から連勝街道を歩み、千秋楽本割で大関霧島、優勝決定戦で関脇琴ノ若を破り9度目の賜杯を抱いた。

山内委員長は「前半において2つほど負けたが、それを挽回しようとする敢闘精神。全ての力士に対して相撲とは何かを教えてくれた」と述べた上で、心技体を兼ね備えた1人横綱を日や見られる喜びを実感して充実した場所だったと振り返った。「横綱としての活躍、使命感の達成感の表し方などに大変惹かれるものがあった、というのが横審の一同の感想です」と紹介した。

一方で、初の綱とりに挑むも11勝4敗に終わった大関霧島については「白鵬や貴乃花のように多くの先輩力士たちが一度ではなかなか達成できず、何度もはね返されている。したがって、彼の綱とりの失敗をうんぬんする意見は横審から出ませんでした」と説明。そして、「今回の土俵から教訓を得て、再び横綱にチャレンジしてほしい」と激励した上で、「次の場所で高いレベルの優勝やそれに準じる成績であれば、審判部はそれなりに評価してくれるのではないか」と私見を述べた。

このほか、大関昇進が確実としている関脇琴ノ若については「近い将来の優勝やその上を目指すことの足がかりを得たのではないか」と述べた。