3月の大相撲春場所で110年ぶりの新入幕優勝という快挙を成し遂げた尊富士(25=伊勢ケ浜)が、故郷の青森県五所川原市に凱旋(がいせん)した。
午前中には青森県五所川原市から同市初となる市民栄誉賞を授与された。尊富士は「県民や五所川原市の皆さんのおかげでつかみ取った賞だと思います。皆さんのおかげで僕は優勝できました」と感謝した。
パレードは尊富士が生まれた金木町で1度目、五所川原市中心部で2度目が行われ、金木町には2万人、五所川原市中心部には3万5000人が訪れた。金木町でパレードを見た秋元一行さん(82)は「金木の、最高の人だ」と笑顔。前田正廣さん(72)は「金木のヒーロー…、金木ばでねえな、(青森)全部のヒーローだな」誇らしげに語った。
尊富士は出発前に「感謝を伝える機会を設けてもらった。皆さんの最高の笑顔が見れることに感謝したい」。パレードでは計5万5000人の「おめでとう」や「ありがとう」という言葉に応えるように、1つ1つ優しく手を振り、感謝を伝えた。「応援されることに対して、1つ1つ、自分の相撲人生の中で恩返ししていくことが僕の将来の夢」。その第1歩を、故郷で歩み始めた。
春場所で痛めた右足首のけがについては「痛いですけど、皆さんの応援のおかげで、早く治れと言ったら治りました」と願望を込めるように言った。支えは地元の声援。「自分はまだまだ弱いので、これからもっと強くなって、青森県、五所川原市、金木町、1つでも多く貢献して、地域の活性化につなげられるような相撲を。全国から五所川原市に訪れるような町づくりを頑張っていきたいです」。まずは夏場所(12日初日、東京・両国国技館)出場を目指して調整を続ける。尊富士の相撲人生は始まったばかりだ。【濱本神威】