朝乃山「音がした」左膝負傷、土俵で立ち上がれず病院搬送 靱帯断裂なら長期休場、幕下転落も

一山本(左)は押し倒しで朝乃山を破る(撮影・和賀正仁)

<大相撲名古屋場所>◇4日目◇17日◇ドルフィンズアリーナ

大関経験者の東前頭12枚目朝乃山(30=高砂)が、左膝を負傷して、名古屋市内の病院に緊急搬送される事態に見舞われた。3連勝で臨んだ一山本戦で、左膝から崩れるように押し倒されて初黒星。自力では立ち上がることができず、最後は名古屋市消防局のハイパーレスキュー隊の特殊車両で会場を後にした。右膝を痛めて全休した先場所に続き、反対の膝を痛めた。長期休場なら、幕下以下から出直しの可能性もある。

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左脚は「くの字」を通り越して「レの時」に曲がっていた。押し倒しに左膝から崩れて敗れた朝乃山は、激痛に顔をゆがめた。1度は立ち上がりかけたが、立てずに土俵上で再び、四つんばいとなった。用意された車いすに、親方衆らに肩を借りて乗った。会場内の医務室で救急車に移動したが、駆けつけた救急車は体重130キロまでしか対応できず、約1時間、ハイパーレスキュー隊の特殊車両を待って病院に向かった。

医務室に駆けつけた高砂部屋付きの若松親方(元前頭朝乃若)は「痛めたのは左膝。本人は『音がした。前回よりもひどい感じがする』と言っていた」と明かした。「前回」は、4月25日に千葉・木更津市で行われた春巡業。夏場所全休の要因となった右膝を負傷していた。「音がした」が、靱帯(じんたい)断裂であれば、長期離脱は避けられない。今場所の残り11日間を全て休み、9月も秋場所も全休すれば、11月の九州場所では幕下に転落する。

朝乃山は新型コロナのガイドライン違反で、1年間の出場停止を経験した。大関から三段目に転落し、復帰したのが名古屋場所。この日の朝稽古後「あの時の『おかえり』という声援は一生忘れられない」と、ファンに感謝していた。長期離脱、幕下以下からの再起となっても、あの日の声援を忘れない朝乃山は何度でも復活する。【高田文太】