照ノ富士V決めれず無言「王手」魔の手にはまった…隆の勝に一気の出足で寄り切られる

隆の勝に敗れ座布団が舞う中、悔しい表情を見せる照ノ富士(撮影・森本幸一)

<大相撲名古屋場所>◇14日目◇27日◇ドルフィンズアリーナ

横綱照ノ富士が「王手」という魔の手にはまった。

勝てば10度目の優勝が決まる結び。思い切り踏み込んだ立ち合いだが、差しにいった右腕が“空振り”。バランスを崩し、隆の勝のおっつけに上体が起きて一気の出足で寄り切られた。

支度部屋では初黒星を喫した11日目に続いて無言。幕内後半戦の粂川審判長(元小結琴稲妻)は「隆の勝の当たりがよかった。横綱もどうなのかな。本人に聞かないと分からないけど、勝てばというのは多少あったかもしれない」と横綱の心を思った。

1差で単独トップは変わらない。千秋楽、隆の勝が勝っても結びで照ノ富士が大関琴桜に勝てば優勝が決まる。ただ不安は終盤にきての体の状態。2場所連続途中休場からの復帰場所。横綱昇進後、皆勤は過去7場所で終盤戦に2敗以上は2場所でいずれも11勝4敗に終わっている。粂川審判長も「まあ疲れもあるでしょう」とおもんばかった。

12勝目をあげた13日目の取組後、「王手」を聞かれても「まだ2日ある」と厳しい表情を崩さなかった。現実として独り旅のはずが千秋楽までもつれ込んだ。絶対に譲れない10度目の優勝のチャンス。鬼の形相で千秋楽の土俵に立つ。【実藤健一】

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