<大相撲秋場所>◇4日目◇11日◇東京・両国国技館
110年ぶりの新入幕優勝を果たした春場所以来、初日から出場している西十両11枚目の尊富士(25=伊勢ケ浜)が、無傷の4連勝を飾った。東十両11枚目の友風をはたき込んで、十両では3人だけとなった無敗を守った。4連勝にも「もともと連勝とかは特に考えない。勝っても負けても、自分の相撲を取るだけ。気持ちは若々しく頑張るだけ」と、気を引き締め直した。
立ち合いすぐに、相手の突っ張りを受けたが、無理に前に出すぎず下からあてがった。その中でタイミング良くいなすと、前のめりになっていた相手は体勢を立て直せなかった。「(立ち合いは)警戒した。(相手は)自分のペースに持ち込んで、はたいてくるイメージがあったので、むきなって押さずに落ち着いて攻めることを心掛けた。突き、押しも強いし」と、初日からの3日間よりも、慎重に攻めたことを勝因に挙げた。
3月の春場所で新入幕優勝を果たしたが、5月の夏場所は全休した。十両に番付を落とした7月の名古屋場所も初日から休場。8日目から途中出場したが、2日間だけ出場して連勝したところで、次は左胸を痛めて再休場していた。実は15日間出場したのは、新十両で優勝した初場所、新入幕の春場所の2度だけ。「久しぶりの15日間。人よりは慣れていない。15日間取り切るという意識しかない」と、謙虚に話した。
それでも十両では格の違いを見せるように、4日間、相手を寄せつけずに白星を並べた。「さらにエンジン全開になっていきそうか」と問われると「いや、エンジンないんで」と話し、笑った。「とにかく、しっかり頑張ろうという意識。自分の相撲を取るだけ。その中で結果が出れば」。この日のいなしも、下がっての引いたわけではなく、体勢を立て直すため、横にいなしたまで。それでも筋骨隆々のパワーで、いなしながら吹っ飛ばす規格外の相撲を披露。早くも3人だけとなった十両優勝争いの先頭を、走り続けそうな気配が漂い始めた。