<大相撲春場所>◇5日目◇13日◇エディオンアリーナ大阪
西前頭2枚目の千代翔馬(33=九重)が、33歳7カ月で初金星を挙げた。
横綱豊昇龍(25=立浪)と結びの一番で対戦。
立ち合いで右に変化して右上手をつかみ、そのまま新横綱を押し込んだ。土俵際で粘られて、最後は上手も切れたが、勢いのまま寄り切って、座布団を舞わせた。
年6場所制となった58年以降で、35歳1カ月の豪風に次ぐ2番目の年長初金星となった。
千代翔馬は、立ち合い変化について「朝の稽古場で。決めていた。先場所で真っすぐあたったら、張られて上手をとられた。また変化したとか言われても、とにかく勝ちたい気持ちだった」と素直に喜んだ。
新横綱について「ずっとにらんでくるから逃げるわけにはいかない。6、7歳から知っているからね。相手のほうが硬いかも。新横綱だし」と口にした。
2番目の年長初金星については「あ、そうなんですか。金星より、最後の結びで勝つことがうれしい。座布団が(こちらに)飛んでくるじゃないかと思った」と上機嫌だった。
09年名古屋場所で初土俵。「けがでずっと苦しんで、負けたらけがのせいにして逃げていた。でもおれだけじゃなくて、皆けがをしている。逃げる気持ちがなくなった。手術も4回やって、やめたい気持ちもあったけど、続けてよかった」と感慨深げに振り返った。
支度部屋に流れる、しんみりした空気を察して「まだ終わったわけじゃないから。10日残っているから」と笑っていた。【益田一弘】