元大関琴奨菊の秀ノ山親方が部屋開き 東京・墨田区東向島に地上5階建て 力士7人で出発

礼を述べる秀ノ山親方(撮影・中島郁夫)

大相撲の元大関琴奨菊の秀ノ山親方(41)が20日、師匠を務める東京・墨田区東向島の秀ノ山部屋で、部屋開きを行った。所属する二所ノ関一門理事の高田川親方(元関脇安芸乃島)、佐渡ケ嶽親方(元関脇琴ノ若)らが出席。神事などに続き、秀ノ山親方が5月の夏場所で初土俵を予定している新弟子2人を含む、最高位が三段目という全7人の力士を紹介。その後は、招待された佐渡ケ嶽部屋の十両琴栄峰も参加し、真新しい土俵で四股やぶつかりなどの稽古が行われた。

式典の最後に秀ノ山親方が「昨年の11月場所より、現役中に所属していた佐渡ケ嶽部屋より、独立をしまして、3場所になります。弟子が7人いますけど、しっかり育て上げ、日本相撲協会に恩返しできるように、これからも精いっぱい頑張っていきます」と、謝辞を述べた。出席者からは盛大な拍手を送られ、深々と頭を下げた。

部屋は約80坪の敷地で地上5階建て。1階は稽古場、2階はちゃんこ場と風呂場、3階は15人程度までで生活する想定の大部屋と、関取が誕生した時のための個室を2部屋、4階がトレーニングルーム、5階が秀ノ山親方一家の自宅という構成となっている。

空き地になっていた、隣接する高齢者向けの介護ホームの敷地に部屋を設けた。同施設の理事長が秀ノ山親方の後援者という縁で、借地、月々の家賃を支払う形で部屋を建設した。そのため、高齢者向け施設と隣接する側は、大きく開放できるつくりになっており、寒い冬場を除けば、施設利用者が車いすに乗った状態でも、稽古を見学することができる。秀ノ山親方は「地域に支えてもらえる部屋を目指したい」と、施設利用者のみならず、地元住民との交流を深めたい考え。すでに親方と力士が、施設で行われた、もちつき大会などに参加している。

秀ノ山親方は「一つの節目をしっかり終えることができて、引き締まる思いです。同年代の親方が幕内力士をつくって、横綱に手のかかるような力士をつくっていますので、早く追いつけるように。部屋は10代の子が多いんですけど、しっかり育て上げながら、大相撲の魅力を伝えながら、頑張らせたいですね」と、胸を張って今後の意気込みなどを語った。現役時代からライバルとして、しのぎを削った元横綱稀勢の里の二所ノ関親方が、来場所が綱とりとなる大関大の里という弟子を育てていることに刺激を受けている様子。まずは部屋第1号となる、関取誕生に思いをはせ、終始すがすがしい表情を見せていた。