大の里の押しで花の海吹っ飛ぶ コンクリート壁に打ちつけられ「バンッ」衝撃音に稽古場ザワつく

相撲を取る稽古を再開した大の里(手前左)は、右上手を引きつける攻めを多く見せて幕下花の海を圧倒した

規格外のパワーで稽古場が揺れた! 大相撲の新横綱大の里(25=二所ノ関)が1日、愛知・安城市の部屋で約1週間ぶりに相撲を取る稽古を再開。同部屋の幕下花の海相手に8勝2敗で、強烈な押しで相手が宙を舞うほど吹っ飛ばした。相手はコンクリート壁に打ちつけられて聞き慣れない音が響き、稽古場が一時ザワつくほどだった。その後は名古屋場所(13日初日)の新会場、IGアリーナを視察し、気持ちも高めた。

   ◇   ◇   ◇   

聞き慣れない音、固いもの同士がぶつかった「バンッ」という音が響いた。その瞬間、冷房も完備された新しい稽古場が揺れた。厳密には“揺れた気がした”だけなのかもしれない。ただ、大の里の押しに吹っ飛ばされた花の海が、稽古場の隅のコンクリート壁に打ちつけられた音は、それほど衝撃的だった。師匠の二所ノ関親方(元横綱稀勢の里)も、身を乗り出して心配したほど。衝撃音の理由が、吹っ飛ばされた際に巻き込まれた扇風機だったと判明し、一同胸をなで下ろした。だが145キロの花の海を、宙に舞わせたパワーはそれほど衝撃的だった。

大の里は「これからしっかりと、ギアを上げて頑張りたい」と、まだまだ試運転段階と強調した。それでも花の海は「ヤバいっす! (宙を舞ったのは)初めて」と驚きの表情。大の里が得意とする左おっつけを含む、相手の上体を起こす押しの破壊力を代弁した。

この日は相手の当たりを受け止めた後、反撃を試みたこともあり2敗したが、計10番で8勝と上々の内容だった。差して力を発揮してきた右で、あえて上手を取る相撲も試し「どっしり構えて、攻めようと思っていた。落ち着いて取れた」と話し、うなずいていた。

名古屋場所に向けて稽古が本格化する番付発表翌日に早速「技」と「体」の成長ぶりを示した。「心」の面でも、この日午後にIGアリーナで行われた力士会後の新会場視察で高めた。「会場が替わるということは、ほとんどない。いい経験をさせてもらえる。この会場で相撲を取れることを楽しみたい」。史上8人目の3場所連続優勝が懸かる新横綱場所へ、心技体を高めて臨む。【高田文太】

前日会見中に倒れた名古屋市長「優勝力士に市長賞授与楽しみ」新横綱大の里らが表敬訪問