<大相撲秋場所>◇初日◇14日◇東京・両国国技館
高砂部屋から同時に昇進した、ともに新十両、西11枚目の朝白龍(26)と石崎改め西12枚目の朝翠龍(25)が、そろって白星発進した。先場所幕下優勝の朝白龍は、風賢央を組み止めると落ち着いて突き落とし。兄の前頭朝紅龍との史上24組目の兄弟関取となった朝翠龍は、一瞬の隙をついて宝富士の懐に飛び込んで寄り切った。2人の前には、大関経験者で再十両、西13枚目の朝乃山が勝っており、79年秋場所の佐渡ケ嶽部屋以来46年ぶりとなった、同部屋からの同時十両昇進3人衆が、いずれも白星を飾った。
この日の取組は3人がいずれも西側で、しかも3人連続での取組だった。それぞれが、次の力士に水をつくる流れとなった。朝翠龍は「朝乃山さんに水をつけてもらえたのでよかった」と、まさに力をもらえた実感があったという。3人の中で最後に土俵に上がった朝白龍は「自分のことで精いっぱいだったけど、2人が勝っていたので『ここで負けたら嫌だな』って思いました(笑い)。所作とか土俵入りのことは、朝乃山さんに聞いていました」と、冗談めかして振り返ることができるほど落ち着けたことにも、取組に集中できる環境だったことにも感謝していた。
朝白龍は取組後、千葉・日体大柏高で同級生だった横綱豊昇龍から祝福された。取組後の風呂場で顔を合わせたといい「おめでとうって言われたかな」と、直接的な祝福の言葉こそなかった。ただ「15日間は長くて疲れるから、普通にやることが大事」と、変に気負いすぎると、心身ともに疲弊していくとの助言を受け、労をねぎらわれた。
2人とも目指すのは幕内だけに、それぞれ、取組後に課題も口をついた。そんな中でも白星を飾り「残り14日間、頑張りたい」と、別々に報道陣に対応したが、同じ言葉で2日目以降への意気込みを語った。初めて経験する、15日間の長丁場の本場所を、勢いに乗ったまま走り抜ける決意だ。