<大相撲秋場所>◇3日目◇16日◇東京・両国国技館
幕内経験者の人気者で、東幕下31枚目の炎鵬(30=伊勢ケ浜)が、自身初の珍しい決まり手「ずぶねり」を決め、無傷の2連勝を飾った。ずぶねりは漢字込みの表記だと「頭捻り」。東幕下32枚目の大皇翔の突きをかいくぐり、潜って懐に飛び込むと、頭を相手の胸に押しつけた。その頭を中心としてひねり、相手を前のめりの土俵にはわせた。「流れの中で、うまく決まったかなと思います。決まるとは思っていなくて、自分から仕掛けていこうと思っていました」と、決まらなかったとしても、攻め手を緩めない意識が、珍しい決まり手につながった。
7月の名古屋場所7日目の四番相撲で敗れた際に、左腓骨(ひこつ)を剥離骨折した。そこから途中休場で、先場所は2勝2敗3休。首の大けがで7場所連続の長期休場から再起後、序ノ口で再起してから順調に番付を戻していたが、5月の夏場所に続き、2場所連続で勝ち越しを逃していた。関取復帰が遠ざかった中での連勝に「先場所は軽かったけど、体に重みが出ている」と、先場所よりも4~5キロ増の104~105キロ程度となり、技のキレも増した格好で、この日のずぶねりにも結びついた実感があるという。
取組前後の歓声の大きさは、関取衆を除くと群を抜いている。「今場所は特に歓声が大きい気がします。すごく奮い立たせてくれるし、力をいただいている」。ファンに押される実感も抱きながら、関取復帰への階段を一歩ずつ上る決意だ。