106キロの良ノ富士が人気急上昇 252キロの出羽ノ城に負けた取組「心が揺さぶられる一番」

良ノ富士(2023年9月19日撮影)

<大相撲九州場所>◇10日目◇18日◇福岡国際センター

西序二段9枚目の良ノ富士(かずのふじ、21=伊勢ケ浜)が同10枚目の田中(19=二所ノ関)に突き落としで勝った。これまでよりも、多くの拍手が送られた。「(勝って)気持ちいいっす。一番恐れていた4番目の相撲に比べれば…」と話した。

「恐れていた」という四番相撲は、中日の出羽ノ城(31=出羽海)との一番。体重106キロの良ノ富士は、現役最重量252キロの出羽ノ城に敗れた。しかし、この一番が良ノ富士を有名にした。

SNSの取組動画の再生か数が伸び、Xには「今日の良ノ富士さんは世界一かっこよかったです!!」「いつも陽気な良ノ富士さんですが、相撲に真剣な姿、精根尽き果てた姿にグッときましたね」「良ノ富士のファンでもないし、しこ名の読み方すら知らなかったけど、心が揺さぶられる一番だった」などの投稿が相次いだ。

首の骨折を経験したことがある良ノ富士が、出羽ノ城の大きな体にぶつかっていく。そのたびにはね返されるが、真っ向勝負を繰り返す。まるでぶつかり稽古のようになった。2分半を超える長い相撲の末、最後は押し倒された。精も根も尽き、大の字になった。

良ノ富士は「親方から『よく頑張った』と言ってもらえました。伊勢ケ浜部屋で培ったものを全部出してやろうと、僕なりに頑張りました。真っ向勝負でいきました。いい経験になりました」と振り返った。この日、出羽ノ城にあいさつすると「有名になったな」と声をかけられた。

出羽ノ城は「盛り上がったならいいんじゃないですか。あいつ一躍、時の人じゃないですか」と後輩の頑張りを認めていた。【佐々木一郎】