尊富士が今場所初白星 相手・白熊の腹部にくっきり手形 伊勢ケ浜親方の「何のために…」に奮起

白熊(奥)を寄り切りで破る尊富士(撮影・和賀正仁)

<大相撲春場所>◇2日目◇9日◇エディオンアリーナ大阪

西十両4枚目の尊富士(26=伊勢ケ浜)が、好内容で今場所初白星を挙げた。立ち合いすぐに左を差すと、休まず前に出続け、白熊を寄り切った。取組後は「自分の相撲じゃないことをしていたら勝てない。切り替えですね」と、持ち味のスピードと積極的な姿勢でつかんだ白星に、うなずいていた。

実は対戦相手の白熊の腹部には、取組後、風呂に入って出て、まげを結い終えた後も、くっきりと尊富士の左手の手形が残っていた。「立ち合いで、おっつけにきた時についたと思います」と、真っ赤に浮き出た手形に驚いていた。当の尊富士は「まだまだ」と、さらに立ち合いの鋭さが増すことに自信をのぞかせていた。

前日8日の初日に、十両輝に敗れた。前頭伯乃富士への暴力行為で、今場所休場の暫定措置を受けながら、部屋での指導は許可されている師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱照ノ富士)には「何のために稽古してきたんだ。それを出せ」と、厳しく指摘され、目が覚めた格好だ。

春場所は2年前、110年ぶり2人目の新入幕優勝を果たした験の良い場所。尊富士は「声援は熱いし、感謝しています。去年も勝ち越しているし(幕内で9勝6敗)、縁起の良い場所というふうになっているし、場所前は関取衆としっかり稽古を積めた」と、自身の気持ちも盛り上がる上、力強い後押しも感じている。まずは、来場所の再入幕を目指している。

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