炎鵬4場所連続勝ち越しで再十両前進 先場所、関取復帰阻まれた延原との再戦に「運命を感じた」

幕下の炎鵬は下手投げで延原を下し、勝ち越しを決めた(撮影・西尾就之)

<大相撲春場所>◇9日目◇16日◇エディオンアリーナ大阪

幕内経験者の人気力士で、東幕下4枚目の炎鵬(31=伊勢ケ浜)が、連勝で4勝1敗とし、4場所連続の勝ち越しを決めた。東幕下6枚目の延原に、1度突っかけた後の2度目の立ち合いは、低く当たると、すぐに左を巻き替えて差した。そのまま組みついて下手を引き、40キロ以上重い、152キロの相手を下手投げで仕留めた。延原は先場所、勝てば全勝での幕下優勝と十両再昇進が確実だった七番相撲で敗れた因縁の相手だった。3年ぶりの関取復帰に前進し、その権利を得た格好となった。

無我夢中で取り切った。取組後、報道陣に流れを振り返る質問をされると「覚えてないです」と即答した。1度、突っかけた際には、自身が右からの張り差しの形だったが、2度目は逆に、立ち合いで相手に左から張られた。「やり返されましたね。そこから覚えてないです」。先場所の大一番で敗れた相手だけに「技術ではなく気持ちだけでした。強い気持ちで土俵に上がりました」と、気力十二分で臨んでいた。

「先場所、今日の相手に負けて悔しい思いをした。今日、この日のためにやってきたので、勝てたのは1つ自信になりました。(先場所の延原戦は)今まで1番、悔しい思いをした。その悔しさは土俵上でしか返せない。今日、当たれたことには運命を感じました。勝ち越しの懸かる一番で、しっかり勝負師になれたと思います」。ただの一番ではなかった。勝たなければ前に進めない、運命的な相手を破って乗り越えた。

勝ち越しを決めたが、まだ関取復帰を確実にしたわけではない。十両下位や幕下上位など、他の力士の成績に大きく左右されるだけに、残り2番で少なくとも1勝はほしいところ。「1日1日。その1日で人生が変わると思う。その一番に全てを懸けてやっていきたい。まだ終わってない。また次の相撲に向けて準備していきたい。この(残り)2番が大事になってくる。さらに集中してやっていきたい」。首の大けがで序ノ口まで番付を下げた最高位東前頭4枚目の実力者は、最後まで気を緩める様子を見せずに、さらに2勝の上積みを見据えていた。【高田文太】

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