新小結義ノ富士が大の里に4連勝、新三役のことは「忘れてました」まだ口にしない目標は?

義ノ富士(左)に押し出しで敗れる大の里(撮影・前田充)

<大相撲名古屋場所>◇初日◇12日◇IGアリーナ

新小結の義ノ富士(25=伊勢ケ浜)が、横綱大の里(26=二所ノ関)を破り、新三役としての初日を白星で飾った。

2回、つっかけた後、3回目の立ち合い。「胸から思い切り踏み込んでいきました。3回目だから怖くて、少し立ち遅れた」。立ち合いの当たりで押し込まれたが、左は固めて相手得意の右差しを許さない。すると、横綱が引いた。「やべっと思ったけど、何とかついていきました」。腰を下ろしながら押し出した。

これで大の里戦は、4戦全勝(不戦勝1を含む)。大の里キラーともいえる成績だが「横綱はケガから復帰なんで…。自分の方が思い切りいけました」と謙遜した。

新三役は大きな節目だが、関脇熱海富士を筆頭に幕内5人、十両4人がひしめく伊勢ケ浜部屋で特別扱いはない。「(三役のことは)忘れてました。部屋にいるとみんな平等なんで」。協会挨拶や幕内土俵入りの時に、ふと思い出したという。

番付発表時には首の違和感を明かしていたが、始まってしまえば関係なし。横綱を破って、最高の滑り出しとなった。

NHKの殊勲インタビューでは、目標について聞かれると、少し間が空いた。「一番一番、集中して頑張りたいです」と模範解答を口にしていたが、あの間は何だったのか。「まだ初日なんで。あとは心に秘めてます。心に燃やしています」。まだ口にできない野望は何か。語らずも、いい流れを作ったことは間違いない。【佐々木一郎】