横綱大の里(26=二所ノ関)が平幕の豪ノ山(28=武隈)に敗れ、3敗目を喫した。攻めきれないとみるや、引いてしまう悪癖が出た。立行司の39代木村庄之助は大の里に軍配を上げながらも、行司軍配差し違え。大の里は今場所2個目の金星配給。豪ノ山は初金星となった。
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またも悪癖が出た。辛抱して攻めきれない大の里は、たまらず引いてしまう。土俵際で上に跳び、そのまま土俵下へ落ちた。豪ノ山は前のめりに倒れた。庄之助の軍配をもらったが、九重審判長(元大関千代大海)から物言いがついた。約2分の協議の結果、行司軍配差し違えで、大の里の負けが決まった。
大の里は敗因について「ああいう相撲になってしまったのが一番の要因」とし「立ち合いは悪くないですし、ちょっとしたところだと思う」と話した。残った感覚はあったのか? 「いや、もうダメっすね」。本人が覚悟していた通り、判定は覆ってしまった。
3日目に今場所初白星。初場所14日目以来171日ぶりの勝利を手にして、復調が見込まれたが、相撲勘は簡単には戻らない。師匠の二所ノ関親方(元横綱稀勢の里)はこの審判団に加わっていたが、協議の最後はうなずいて勝負判定を受け入れるしかなかった。
九重審判長は、大の里の体勢について「円の外に出ているということ。これは体がない。絶対戻ってこれないでしょう」と説明。豪ノ山が土俵に手を着く前に、大の里は土俵の外に出ていたと判断した。「ビデオ室にも確認しました。『もう一丁あるか?』と聞いたら『ない』と。『間違いないか?』とも聞きました。最後は全員が納得した。本当に間違いがないか、何度もやりました」と慎重な判断だったことを説明した。
決まり手係の甲山親方(元幕内大碇)も「大の里は土俵の外で宙に浮いてた。豪ノ山が手を着く前に。今はそういう判断でやっていますから」と判定の妥当性を口にした。
大の里にとって、試練の復帰場所。「15日間は長いんで、また明日、気持ちをつくってしっかりやります」と言った。相撲勘は、土俵でこそ取り戻していくしかない。【佐々木一郎】