朝翠龍は敗れて勝ち越し&新入幕はお預け あと1勝で兄朝紅龍との史上14組目の兄弟幕内は確実

湘南乃海(右)は朝翠龍を小手投げで破る(撮影・小沢裕)

<大相撲名古屋場所>◇10日目◇21日◇IGアリーナ

勝ち越しと新入幕に王手をかけていた、東十両筆頭の朝翠龍(25=高砂)は、十両湘南乃海に小手投げで敗れ、7勝3敗で中盤戦を終えた。174センチの朝翠龍に対し、湘南乃海は194センチ。20センチの身長差を、逆に優位に働かせようと「左前みつを狙っていました」と、懐に潜り込んで頭をつける作戦。だが「なんかフワフワしていた」と、立ち合いを決めきれないまま、相手に誘い込まれるように左を深く差すと、懐の深さを生かされて転がされた。

取組後は「考え過ぎたかもしれない」と、シミュレーションをし過ぎて、相手を過度に警戒し過ぎたことを反省した。「もっと思い切り当たればよかった」と、ガムシャラに前に出る、思い切りの良さを前面に出せずに、勝ち越しはお預けとなり、唇をかんだ。

自己最高位、東十両筆頭で臨む今場所は、勝ち越せば来場所の新入幕が確実となる。あと1勝で、兄の前頭朝紅龍との史上14組目の兄弟幕内が決定的-。今年2月、春場所直前に58歳の若さで亡くなった、母の石崎直美さんが夢見た景色を目前に、本来の相撲を見失っていたことに気付かされた。先場所から、付け人を伴わず、場所中に1人で銭湯に行く験担ぎは「今場所もやってます。自転車で行けるので。1人の方が気が楽なので1人で」と継続中。銭湯では、1人になって翌日の作戦を考えたり、気持ちを落ち着かせたり。支度部屋を引き揚げる前には「考え過ぎていましたね。1日1番。切り替えて頑張ります」と、自らに言い聞かせるように、ハキハキと話した。まずは、あと1勝。その先にある2桁白星や十両優勝への欲を封印し、新入幕をつかみ取る決意だ。

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