安青錦3度目V「我慢強く自分らしい相撲を取れた」またも優勝決定戦で勝利 大関復帰に花

安青錦(手前)は霧島を寄り切りで破る(撮影・和賀正仁)

<大相撲名古屋場所>◇千秋楽◇26日◇IGアリーナ

大関復帰を決めた関脇安青錦(22=安治川)が、3度目の優勝を果たした。本割で関脇の熱海富士(23=伊勢ケ浜)に敗戦したが、優勝決定戦を制した。

場内インタビューで「我慢強く、自分らしい相撲を取れたことが一番結果につながったんじゃないかなと思います。ケガをして、関脇まで落ちて。自分自身に悔しさというか、ここで終わる人間じゃないという思いが強かったです」と今場所にかけてきた思いを口にした。今後へ向けて「安青錦らしく、我慢強い相撲を取って、また一番上の番付を目指していきます」と決意を込めた。

左足を負傷しながら、昨年九州場所、今年の初場所に続いて頂点に立った。綱とりに挑んだ3月の春場所で、左足小指を骨折。稽古を再開したものの、今度は左足首を痛めた。リハビリを優先して夏場所を全休。関脇に陥落して臨んだ今場所は、8日目に左足親指を負傷し、流血した。

歩行も難しい状態で、左足を引きずって歩いた。それでも治療を続け、テーピングで固めて土俵に上がった。11日目に、大関復帰に必要な10勝目を達成。最低限の目標を果たし、ホッとして痛みが再発した。それでも休むことなく、走り続けた。

安治川親方(元関脇安美錦)とは、場所前から10勝ではなく優勝を目標にしていた。師匠は「足首も、指も、他のところも痛くなっている。全て痛い」と足に負担がかかり、症状が悪化していることを認めた。しかし「痛くても最後まで(相撲を)取ることが力士の務め。目の前にチャンスがあるなら、つかみに行く。そういうものでしょう」と背中を押した。

優勝決定戦は得意としていた。初優勝は豊昇龍を、2度目は熱海富士を破って優勝していた。今回は初めて優勝争いのトップで千秋楽を迎えたが、本割で敗戦。ただ前日に、安青錦は「いろいろなパターンに対応できるように」と想定しており、決定戦は譲らなかった。

特例での大関復帰を決めたのは8例目だが、優勝で飾ったのは初。また自身が初優勝を遂げた昨年九州場所以降5場所連続で「12勝3敗」での決着で、史上最長を更新した。

今場所はケガを抱えながらも、2横綱、2大関を全て撃破。“戦国時代”の中で実力を示し、3度目の頂点に立った。

∇八角理事長(元横綱北勝海)「安青錦はたいしたものだ。足を痛めて、満身創痍(そうい)でやっていたんだから。気持ちしかないだろう。熱海富士は前に出る圧力が出てきた。大の里は稽古で鍛えてほしい。覚悟がなかったら復活できない」

 

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