日本相撲協会の横綱審議委員会(横審)は27日、東京・両国国技館で定例会合を開いた。
大島理森委員長(79)が会見に出席。名古屋場所でともに2ケタ白星に届かず、優勝を逃した豊昇龍(27=立浪)と大の里(26=二所ノ関)の両横綱に「責任を果たして欲しい」と強く要求した。3度目の優勝と大関復帰を果たした関脇安青錦(22=安治川)には賛辞を贈った。
◇ ◇ ◇
不振の両横綱に、厳しく指摘した。大島委員長は「横綱の責任と自覚、心技体の言葉をもとに一層、自分自身に問いかけ、横綱の相撲道における姿を見せていただく責任がある」と口にした。今場所は豊昇龍、大の里ともに白星は2ケタに届かず。八角理事長(元横綱北勝海)を通じて、両横綱へ伝えるよう「強く申し上げた」と告白した。
5場所連続で、大関以下が賜杯(しはい)を抱いた。直近の横綱Vは、昨年秋場所の大の里までさかのぼる。その後は左肩のケガを抱える。3場所ぶりの皆勤に「よく頑張った」と評価しつつ、9勝6敗に「土俵に上がる不安があったのではないか。自分自身に確信と自信がない相撲もあった」と分析した。一方で「強い大の里関の相撲がだんだん出てきた。来場所に期待したい」とも口にした。
豊昇龍は昇進後9場所連続で優勝がない。右太もものケガなどで14日目から休場。「優勝戦線に関わる大事な千秋楽で横綱が休場したことは誠に残念」と失望感を示した。真っすぐ、力強く立ち向かっていく姿を失っており、ある委員から、横綱昇進時の口上で「気魄一閃(きはくいっせん)の言葉を思い起こして」との意見もあったという。ただ「激励」「注意」「引退勧告」などの決議は「話題もない」と説明した。
2横綱が苦しむ間、安青錦が3回優勝した。左足を負傷しながら「あの戦いをしたのは立派。相撲道にかける熱烈な不退転の覚悟を感じた」と絶賛し「両横綱にはその精神を期待したい」と続けた。ハイレベルな優勝争いに、横綱の姿は不可欠だ。【飯岡大暉】