「後手後手だと自分は誰にも勝てない」125キロ藤ノ川、177キロ琴桜を動き回って逆転で破る

琴桜(下)を上手投げで破る藤ノ川(撮影・河田真司)

<大相撲秋場所>◇9日目◇21日◇東京・両国国技館

小兵が土俵を動き回った。大関は腹から土俵に落ちた。体重125キロの関脇藤ノ川(21=伊勢ノ海)が、177キロの関脇琴桜(28=佐渡ケ嶽)を破った。「後手後手だと、自分は誰にも勝てない」と謙遜したが、難しい体勢から高難度の相撲で勝ち切った。

大関に真正面からぶつかった。頭から当たり、吹き飛ばされる。それでも残り、俵に沿って左に素早く動いた。右上手を取り、反時計回りに足を動かす。右足を掛けて、相手をはわせた。「慌てたというか、ヒヤッとした。組み止めて来るかと思ったら、つっぱってきた。しっかり回り込めた」。名古屋場所で敗れていた相手を冷静にさばき、国技館から大歓声を浴びた。

7勝2敗として、勝ち越しに王手をかけた。優勝争いの2番手に踏みとどまった。ただ、ここから白星を積み重ねる難しさは理解している。昨年7月の新入幕以降、最多は10勝。ここ3場所は金星4つを挙げた一方で、2ケタ勝利はなし。優勝戦線に絡めていない。 賜杯(しはい)への思いは「13日目くらいになったら考えます」と頭の中には入れていない。「まだ勝ち越しもしていない。気を抜かずに明日も頑張ります」と静かに闘志を燃やした。秋場所の土俵を、新関脇が沸かせる。【飯岡大暉】

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