大相撲九州場所(8日初日、福岡国際センター)で新十両となる旭富士(24=伊勢ケ浜)が3日、太宰府天満宮から化粧まわしを贈呈された。本殿で贈呈式が行われ「めちゃくちゃうれしい」と喜びを口にした。
紅白の梅とともに、小鳥の「鷽(うそ)」が木にとまる姿が描かれたデザイン。鷽は、かつて本殿の造営中に巣を作った蜂を追い払ったという伝承もあり、幸せを運ぶ鳥として重要視されている。旭富士は「かっこいいなと思った。縁起がいい」と口元をほころばせた。
63代横綱のしこ名を受け継ぐ旭富士は、18年春に来日。高校卒業後は4年半にわたり伊勢ケ浜部屋で稽古に励んだが、外国出身力士は1部屋1人という規定のため、初土俵を踏めずにいた。師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱照ノ富士)の引退後、今年の初場所にデビュー。板井、土佐豊、常幸龍、炎鵬に並ぶ史上最速記録(付け出しを除く)となる初土俵から所要6場所で十両昇進を果たした。
部屋の福岡後援会会長も務める宮司の西高辻信宏氏は「入門から初土俵までの4年半をよく耐えて、懸命に努力した成果。正しく、当宮境内の梅の木のように、冬の厳しい寒さを耐えて春には美しい花を咲かせるかのごとく。これからも横綱を目指して稽古に励み、相撲道に精進してもらいたい」とコメントした。
過去に、安美錦(現安治川親方)、宝富士(現桐山親方)に贈呈された例はあるが、同宮からは久々の化粧まわしとなった。
伊勢ケ浜部屋は1992年から、九州場所で太宰府天満宮から宿舎の提供を受けている。35年目となる今年も、8日の初日に向けて稽古に励んでいる。旭富士は「けがなく15日間頑張る」として、「前に出る相撲を取って、ファンが喜ぶ相撲を取りたい」と幸せを運ぶ姿勢を見せていた。【飯岡大暉】